前回のブログから早二ヶ月経ってんだんだと、今気づきました。すみません。
日本にまた戻ったり、福井から姉妹校の学生25名が本校に1週間ホームステイしたり、大阪祭りとかのボランティアが連続であったり、来年の学生の日本旅行の準備とか、まぁ色々ありました。その合間になんとか教えてました。でも、あと数週間で今学期も終わりで、毎日/毎週の早さに焦っています。 今週は3連休なので、頑張って、本当は" 怠けず頑張っていたこと" を紹介したいと思います!以前ブログでノートのことをちょこっとお話ししたのですが、今回はもう少し私のクラスでのノートの役割などをお話ししたいと思います。
どのレベルでも私の学生は、college ruled composition notebook (100 sheets)を使っています。バインダーはかさばるし、バインダーの紙は無くなったり、破れたりすることも多いので、ウン10年前からcomposition notebookを使っています。ノートは七つのセクションに分かれて、まず三角や四角にしてセクションカバーを作っています。左の写真はセクションです。一年使うノートですので、学生には人に自慢できるノートを作るようにと言っていますが、もちろんすでにボロボロのノートもあります。特に(2) (3)と(5)のセクションは他の学生に見せながら、Interpersonal OPAをよく金曜日に復習がてらに行うので、聞き手が見て分からないものは点数に響くので学生も丁寧に書こうとしています。
私は日頃から学生にはNote Takingするのではなく、NoteをDESIGNするように言っています。例えば、読み物/リスニング/ディスカッションなどの授業中にノートを取ってくださいと言えば、1から10まで、聞こえてくる情報をそのまま書き写す学生がいます。デザインをしてくださいと言うことで、その内容の中で(自分が思う)重要な部分をまず考えてみるという思考が生まれます。誰かに「じゃ、今からあなたが好きなドレスをデザインしてください。」と言われたら、季節や色、パターン、スタイル、素材、シチュエーションなど色々な重要な要素をまず考え、それらの要素をもっと考えながら、各パーツを繋ぎ合わせてドレスのデザインを進行していくと思います。NoteをDESIGNすることも基本的なアプローチは同じです。 Design Thinkingという用語はビジネス業界では古くから使われており、私も広告会社で勤めていた時にマーケティングのアイデアをまとめるのに使っていました。それを教育にも応用できないかと考えたのがスタンフォード大学のd.schoolチームです。詳しくは下記のサイトを参考にしてみてください。 https://dschool.stanford.edu/ https://designthinkingforeducators.com/ デザインや絵を使って学ぶことは以前から効果的だと言われています。
私のクラスでは、デザインを使って他の人に何か説明する時によく使っています。習った文法や言い回し、単語、文化についてなど、Interpersonal OPAとして、他のクラスメートにそのデザインを見せながら話をしていきます。聞いている学生は、そのデザインがどれだけ効果的かという点も理解度の採点の一つとして考慮するので、きちっとデザインする学生が多いです (もちろんどれを見てもミミズにしか見えないものもあります。)
参考に日本語1の学生がUnit 1 の時にデザインしたものをここに紹介しておきます。クラスのルーティンアクティビティの際に使ったり (blog entry #4)、実験プロジェクトの時にこのデザインを使ってもらいました。実験プロジェクトとは、日本語を知らない親や兄弟、知り合いの大人にデザインを使って自分が習っている日本語を教え、その成果をビデオで発表することでした。ノートを使って教えているところを録画し、最後にその人がどんな日本語が言えるようになったか、紹介してました。自慢しながら教えている学生や何度も「もう一度!」と反復練習させている学生もいて面白かったですよ、結構できる親御さんもいたりして、宣伝にもなりましたし。 人に何かを教える、説明するというのは、自分の持っている知識やスキルを必要とするので、本人がどれだけ日本語が使えるようになったか自己評価のプロセスに効果的だと思います。
上記のデザインは私のLearning Videoを見て、学生が描いたものです。クラスの時間では文法の説明は避けているので、学生が自分で理解した上で、クラスに来ることを想定しながらレッスンを作っています。
授業中にリスニングや読み物を使ってデザインさせる場合は、まず何もせず聞いて/読んでもらいます。そして学生たちがグループ内で、(a) 何についてか/テーマを考え、(b) 大事な要素のトピックを3−4つに絞り、(c) また聞き/読みながら、理解できる範囲で内容を考え、(d) 大まかな内容をグループで確認し、(e) 内容に関する driving questionsを各自考え、グループでシェアをするというカタチが多いです。と言っても一語一語知らないとイライラする/分からないと不安が溜まる学生も多いです。実験として、上記のような流れで読み物を行なったグループ (A)と 一語一語丁寧に調べたグループ(B) と比較してもらったことがあります。(B)は、思考力を使わず読解しようとしているので、何回も読んで何が大事なのか模索していましたが、(A)は、みんなで話すことで内容の何が/どこが大事なのかを確認しながらしていたので、時間の無駄が少なかったです。余計な単語をいっぱい周りに書く必要もなく、「頭を使った方が楽だよ」と学生には言っておきました。その後に内容に関する重要な単語を紹介して、各自自分で理解を深めていくって感じです。これらのアクティビティの1週間後ぐらいにこのデザインを使って、自分で話したり、サマリーを書くときもあります。自分で考えてまとめたものはナカナカ忘れませんね。結構色々書いたり話したりできます。 結局、デザインやグループで何をどうシェアするかで、理解度も思考力も深まるというお話でした!ありがとうございます!
1 Comment
Kazue Masuyama
1/5/2020 02:35:08 pm
以前、サクラメントでこのノートについてのお話を聞きましたが、今でも鮮明に覚えています。今年は学生に文法ポイントをまとめさせたり、読書した際の人現関係、感情、独り言などをノートに書かせて見ようと思います。
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